春兄の友人である筈のこの人は、春兄が『本屋行ってくるね』と出て行っても全く知らん顔で、『じゃあママは今からお料理教室だから』とママさんが満面の笑みで軽やかにステップを踏んで出て行くのを『頑張ってきてね』なんて清々しく送り出す。 必然的に、今、この状況、 「部屋、行くぞ」 二人きりなわけで、 「い、嫌ですっ!!」 あたしは、非の打ち所のない目の前の美形を必死で直視して、思い切り拒否の声をあげた。