月曜日

正門を入った瞬間イヤでも目に付くように新校舎にデカデカと


「惰性を個性にするな!」

「自由を我が手に!」

と、書かれた大段幕が掲げられている


生徒は口々に見慣れない光景の話しをしている

「何あれ?」

「変なの~」

誰の仕業か、何の為にあるのか、意味が読み取れない生徒は思い思いに勝手な想像を膨らませる。

「なんだ?テロリストでもくるのか?」

「宇宙人でも来たのか?」


正門前ではヒデが腕組みしながら、フンフンと大段幕を見上げている。


一通り満足したかのような彼は

「さて」
と、ボソッと言うと足場やにその場を去り消えていった。