煙草を咥えたまま俺は、その腰に手を伸ばした。

見た目以上に細い腰が熱かった。


「寒いから脱がないよ?」

俺の胸ポケットから勝手に煙草をつまみ出して咥えた彼女は。

そのまま俺の煙草の先から火をつける。


二人の間に、紫煙がたゆたう。


その煙越しに見えた瞳が、どこまでも綺麗で慄(おのの)いた。

笑っているのにどこまでも挑発的で、同年代の女にはない光。


見たこともないような彩(いろ)に捕えられた瞬間、心の片隅に残っていた罪悪感は吹っ飛び。


身体は、いとも簡単に欲情した。