「いや、普通はオレの方が贈る物じゃない?」

「それと昨日の詫び。タカオミが妙なところ見せたからって」

ああ、一応お詫びって言葉と意味は知っていたんだ。

「クッキー、好き?」

「甘い物は好きだけど…ありがとう」

オレは素直に受け取った。

「それと一応、ゴメン」

無表情で、棒読みに謝られても…。

ああ、でもサラの言う通り、タカオミ主義なんだろうな。

このクッキーもお詫びも挨拶も、タカオミに言われたからだろう。

「こっちもゴメン。逃げ出したりして…。今度からは状況を確かめてから、タカオミの部屋に入ることにするよ」

「別に逃げるぐらいなら良い。サラはそこら辺の物を投げ付けてくる」

…ああ、浮かぶぞ浮かぶぞ。

驚いてそこら辺の物を二人に投げ付ける、怒り狂ったサラの姿が。

「でもアンタは慣れていないんだな」

「外の世界の人は慣れていません」

つーか慣れたくない!