「…コクヤってさ、部屋に閉じこもって何してんの?」

「主にゲーム。後はアニメ見たり、マンガや小説読んだりしてる」

「だからこんなに細くて白いんだ」

オレは無意識にコクヤの腕を掴んだ。

白くて細い腕。力を入れたら折れそうだ。

しかもヒンヤリと冷たい。…まるでマネキンみたいに。

「っ!?」

「不規則な生活している上に、滅多に表に出てこないから、成長が遅くなっているんじゃないか? 人嫌いはしょうがないとしても、もうちょっと陽の光に…ってどうかした?」

オレに腕を掴まれたまま、コクヤは固まっていた。

「ん?」

オレはワケが分からず、首を傾げる。

コクヤの視線が、ゆっくりと掴まれている腕に向かう。

「いや、その、…触られることって滅多にないから…」

「だからそれは人前に出てこないからだろう? 少しは社会に出ないと、いくら犯罪者としての才能があっても、人間としてダメだぞ」

犯罪者でも、生き方は人間らしくしなければどっか異常が出るものだ。