他の寮生や先生達、または音を聞き付けて顔を出していた住人達も、戻り始めた。

「サマナ、随分コクヤに気に入られたんだね」

今まで離れていてタカオミとカミヤが、連れ立ってやって来る。

「話をするぐらいはね。ところでタカオミ、サラが言ってたように、エンラは処理班に眼を付けられているのか?」

「ん~。まあエンラは少し、騒ぎすぎているからね。前々から注意はしているんだけど」

そう語るタカオミの表情は、僅かに暗い。

「この街はさ、個人的なことには殆ど口を出さないんだ。けれど被害が大きければ、流石に話も違うから」

「エンラは爆破をするって聞いたけど…」

「エンラはこれまで、街の至る所で爆破騒ぎを起こしてきた」

珍しく、カミヤが説明する。

「それでも一応気を使ってか、人のいない廃墟や場所を選んでいるものの、迷惑なことには変わらない」

「カミヤの言う通り、爆破って対処と処理が本当に大変みたいだから」

いや、人殺しも大変だと思うんだけど…。