「どっ努力します…」

「楽しみにしているよ。お前が泣いてすがってくる時を」

処理班を相手にするのと、コクヤに貸しを作ること、果たしてどっちが地獄を見るだろうか?

途方に暮れていると、その間にエンラとサラにムメイが声をかけていた。

「二人とも、その辺にしとけ。大声で近所迷惑だ」

「ムメイ先生」

「う~。だったら今度は音の鳴らない花火でも作るか」

「それじゃあ花火の味がなくなる…じゃなくて。とりあえず校庭に来い」

三人の姿が見えなくなると、スポットライトも消えて、暗くなった。

花火もいつの間にか終わっていた。

「はあ~。それじゃあ俺は戻る」

「あっ、晩ご飯、食べた?」

「俺はいつも出前。今から寿司でもとるよ」

「えっ? 出前もあり?」

「ああ。サマナも一人で食べたい時は、出前にしたら?」

「うっうん。そうする…」

「んじゃね」

コクヤは億劫そうに手を振り、寮に戻った。