「歓迎会ならともかく、花火なんてうるさい方法を取らなくても良いじゃない! 花火を上げるのならば、許可は必要だってアレほど言ったのに!」

二人の声は、拡声器を通してよく聞こえてくる。

「アンタ、無許可で火遊びするの、これで何度目よ? そろそろ処理班に眼を付けられるわよ。あたしだって、いつまでも庇いきれないんだから!」

サラの言葉を聞いて、オレは慌てて隣のコクヤを見た。

「処理班に眼を付けられるの?」

「ああ。あんまりオイタが過ぎると関わってくるけど…。まあ迎え撃ちにすれば、良いだけの話しだろう?」

「それはコクヤだけなんじゃない?」

「かもね」

コクヤはあっさりと頷いた。

「まあと言っても、本当に一度でも反撃すれば、ヤツらは引き下がる。そういうルールなんだ」

「…でもそれはエンラでも可能なこと?」

「アイツが扱う火は確かにスゴイ。けれど処理班はここの住人の特技を熟知しているからな」