ようこそ! 魔破街へ

ムツキの説明に、とても納得。

あの容姿とカリスマ性は、只者ではない証拠だったか。

「あっ、ちなみにカミヤは毒を操る殺人者の遺伝子を持ってるの。だから料理を作るのが得意なんだねぇ」

「ぶっー!」

ミツキの言葉を聞いて、オレは下を向きながら紅茶をふいた。

よりにもよって、5枚目のクッキーを紅茶で流し込んだ時だった。

「ゴホケホッ!」

「ああ、大丈夫よ。カミヤは滅多なことでは毒を使わないから。特にお菓子作りはタカオミが関係していることもあって、絶対毒なんて入れないから。安心して食べて良いわよ」

ムツキは無表情でクッキーを食べすすめる。

「あっ、そう…。ゴホッ」

しかし食欲は失せてしまった。

クッキーは二人がかなりの勢いで食べていったこともあり、あっという間に残り少なくなった。

「…とと、残りはサラに残しておきましょうか?」

「そうね。サマナが届けてきてくれたものだし」