「あたし?」

サラはきょとんとした。

…こんなに可愛いのに。

可愛いと言うよりは、美人だ。整った顔立ちに、リンとした声がとても合っている。

「アラ、いけない!」

彼女はハッと気付いたようだった。

「あたしったら、あなたを案内するのにこんな血まみれで!」

って、何か違う!

しかしサラは自分の体を見下ろし、しゅん…と落ち込む。

「初対面からこんな汚い格好をさらしてしまうなんて…」