高校の2年になってしばらくして、優斗のいうとおりうちに転校生が来た。 どんな人がくるんだろうとか… 野球の出来る人だといいなとか… 思うことはたくさんあったけど… でも実際私の前に現れたのは、無愛想な表情の彼だった。 "麻生玲音" 黒のサラサラな髪の毛に、つり上がったクールな目… 唇は常に真一文に結ばれていた。 彼の第一印象は… 正直 ――ガキっぽい。 それだけだった。