Flower -光を探して-

初恋も遅くて、中学の時だった。

同じクラスだったのに、話す機会もないまま卒業を迎えた。

告白なんて出来るわけもなく、高校も違ったため見ているだけで終わってしまった。




ゆっくりと横を向くと、すぐ側にまだ笑顔で動かずに私を見ている良平がいた。

その時、初めて良平の顔をじっくりと見た。

黒くてサラサラな、少し長いストレートの髪。

顔はとても小さいのに、目が占める割合が大きくて。

左目の下にある、少し大きめの泣き黒子が色気を感じさせる。