私の頭には、全く無かった選択肢だった。


「バイトかぁ。してみたいんだけど、私の家すごく厳しいからお父さんが許してくれるかなぁ・・・。」

玉子焼きを口に入れながら答える。

「そっか・・・。でも一緒に出来たら楽しいだろうし、考えといてね!」



確かに部活を辞めた今、いつも早く家に帰ったからといって勉強をしているわけでもない。

勉強に力を入れようとも思わない。

それ以前に、5時過ぎには帰宅してくる父と顔を合わせていたくなかった。


まずはお母さんに話して、味方になってもらおう・・・。