自分の部屋に戻ってきても、何度も携帯を開けては閉じる。

そして良平の番号とアドレスを見ては、顔がにやけてしまう。


私は、これだけで十分嬉しかった。

今までは好きな人と話すことも出来ずに、見ているだけで終わっていった。

今回は話すことも出来て、更に携帯番号の交換まで出来た。

私にとっては、恋愛に対してかなりの成長だ。




「瞳、早くお風呂に入っちゃいなさい!!」

ドアから母の声が聞こえてきた。