想いを告げることにした。


誰にも言わないで、1人で告げる。


1人で告白する。


そのためにあたしは手紙を書いた。


―海翔君へ―
帰り、アサヤマ公園で待っています。
―宮坂葵―


はじめて送った手紙は、


最高に緊張した。


来てくれるか不安だった。


ドキドキしすぎて胸が破裂しそうだった。


いきなりこんなこと・・・・










しばらく待つと、誰かが来た。


1人だ。


辺りをきょろきょろしながら歩いている。


背が高くてカッコイイあの人。


海翔。


ドキドキがピークに達して、


あたしは顔が真っ赤になって、


40度は超えるくらいの熱になった。


「ここここここここここここここここここ!」


「んにちは」をいえないあたし。


もう、何も考えられなくなった。


「何?お前?」


予想以上にそっけない海翔。


面倒くさそうにエナメルをかついでいた。


「え・・・っと・・・・!」


そんな顔をよそに全然話にならないあたし。


初めての会話が告白って・・・?


あたし馬鹿かも。


3分くらいたち、あたしは少し落ち着いた。


「あの・・・宮坂葵です。」


これだけでも沢山の勇気だった。


「知ってるし。で、何?」


声が低かった。


いつも遠くから見ていたときの笑顔は一切ない。


「えっと・・・スキな人いますか?」