「いったああああ。おなか痛すぎ!せんせー保健室ううう。」


いわゆる、生理痛だった。


先生はそれを悟って、すぐに行かしてくれた。


「ほじゃ!皆さん授業頑張ってえええ。」


あたしは、おなかを押さえながら保健室に向かった。


今日は3日目。


きっつ・・・・。


「あーあ。最悪。」


そう一言だけつぶやいて、


あとは無言で歩き続けていた。


ゆっくり、ゆっくりだった。


「失礼します。」


「あら!宮坂さん?どうしたの?」


保健の先生、七島先生は優しくて、


1番スキだ。


「アレです。」


「そうかあ・・・。じゃあとりあえず、座って!おさまったら戻ってね。」



何でも話せちゃう先生だ。


「あ!でも、寝ている人がいるのよね。静かにね。」


「え?誰ですか?」


「同じ学年の中松君よ。知らないかなあ?」


瞬時に胸が高鳴る。



「海翔ですか?」


「ええ。知ってるのかあ。じゃあ中松君のクラスの先生にこのこと伝えてくれる?」


あたしが海翔の名前を紗樹と凜以外の人の前で言うの?


保健の先生しか知らないことを、


あたしがいえるの?


え?え?・・・・それって、幸せすぎるよ・・・。


「わかりました!・・・っ。」


あと一言、言い足りなかった。


どうしても言いたい一言があった。


でも、勇気を出していってみる。


「ね・・・寝顔見てもいいですかっ!!??」


・・・・・ばれてもいい。


見たかった。


近くで見たかった。


「ふふ。そういうことね。いいわよ。」


先生はあたしの気持ちに気づいて許可してくれた。


ブルーのカーテンが開かれる。


あたしの鼓動はピークにたっした。



海翔が目の前にいる。


目を閉じて、寝ている。


幸せと、悲しさがこみ上げる。


涙も大粒で流れ出した。


あたしは声を出さず、じっとみながら、


心の中で告白した。


今までの中で1番切ない告白だった。