なんとなくもらったばかりの猫が
この男にじゃれついているのが
気に入らない。
顔をしかめて玲を見ていると
不意に視線がぶつかった。
「ブレザー返して」
棗は腕に持っているブレザーに
目を移した。
抱きしめられた腕の強さと
温かさを思い出して
心臓がさっきとは
違う音を立てて鳴った。
「よく寝てたな、お嬢様」
「…元はといえばあなたが
雷で気絶したんでしょ」
怪訝な顔をして
玲がさっと起き上がる。
思わず棗は身を引いた。
「なんで記憶があるんだ?」
一瞬なんのことかと思ったが
やがて棗はハッとした。
玲が菖蒲に見つかった日、
菖蒲の記憶はあやふやで
棗の部屋に行ったことすら
覚えてなかった。
「……わたしに何したの…?」
玲は不敵な笑いを浮かべ
記憶があるんだろ、
覚えてない?と言った。
抱きしめられたまま寝てしまって
その後は起きるまで
もちろん何も覚えていない。
気が付いたら夕方で…。
不安な表情を見せる棗に
玲は笑って言う。
「俺がブレザーをおとなしく
貸すだけで済むと思ってるのか?
…身体はなんともない?」
心臓が嫌な音を立てる。
この男は何を言ってるのだろう。
視界がぐらぐらゆれるのを感じ、
無意識に足が後退する。
小刻みに震える手で
なんとか自分を抱きしめる。
それでも止まらない震えに
棗は膝から崩れ落ちた。
この男にじゃれついているのが
気に入らない。
顔をしかめて玲を見ていると
不意に視線がぶつかった。
「ブレザー返して」
棗は腕に持っているブレザーに
目を移した。
抱きしめられた腕の強さと
温かさを思い出して
心臓がさっきとは
違う音を立てて鳴った。
「よく寝てたな、お嬢様」
「…元はといえばあなたが
雷で気絶したんでしょ」
怪訝な顔をして
玲がさっと起き上がる。
思わず棗は身を引いた。
「なんで記憶があるんだ?」
一瞬なんのことかと思ったが
やがて棗はハッとした。
玲が菖蒲に見つかった日、
菖蒲の記憶はあやふやで
棗の部屋に行ったことすら
覚えてなかった。
「……わたしに何したの…?」
玲は不敵な笑いを浮かべ
記憶があるんだろ、
覚えてない?と言った。
抱きしめられたまま寝てしまって
その後は起きるまで
もちろん何も覚えていない。
気が付いたら夕方で…。
不安な表情を見せる棗に
玲は笑って言う。
「俺がブレザーをおとなしく
貸すだけで済むと思ってるのか?
…身体はなんともない?」
心臓が嫌な音を立てる。
この男は何を言ってるのだろう。
視界がぐらぐらゆれるのを感じ、
無意識に足が後退する。
小刻みに震える手で
なんとか自分を抱きしめる。
それでも止まらない震えに
棗は膝から崩れ落ちた。



