「じゃぁ、
何で俺の正体がわかった?」

「…人間とは
全く違う色だったから」


後ろ姿からは表情はわからない。

玲はじっと棗を見つめる。



「それに人間の感情の色の形とは
まったく見え方が違った」



ふーん、そういう人間の種類も
いるんだろう。

ハンターが特殊な能力を持つ
人間の一族のように。

頭の中で玲は考える。




「俺の色ってどんな色?」

「…単純、ね。ベースは一色で
わかりやすくて、それに
血に飢えて…る…」

「それから?」


玲の声がすぐ真後ろでした。




「今も血に飢えてる?」



棗の心臓が
ドクンドクンと音を立てる。

髪に何かが触れる感触。