食事を取り、2人で手を繋いで
あてもなく歩く。
時折玲が振り返っては棗の
体調を気遣う言葉を掛ける。
そのあまりの回数に棗は思わず
笑ってしまう。
そんなに心配しなくても平気よ、
と言う。
それでも玲はまだ
心配そうにしていたが、自分でも
驚くほど体調は良かった。
いつもより玲の色が
はっきり濃く感じられる。
その為、他の色を
あまり感じなかった。
不意に棗が足を止める。
少し先を歩いていた玲は
引かれるようにして足を止めた。
振り返って棗の視線の先を辿る。
宝石ショップの前で
立ち止まった棗は
引かれるように、店に入る。
綺麗…、微かな声で呟いて棗は
1つのロザリオを手にした。



