心地よいまどろみの中、
玲の腕の中で棗は瞳を開けた。
思い返せばこのベッドで、
この布団の中、玲の腕に包まれて
目を覚ますのは初めてだった。
すぐ傍にある玲の瞳が
棗を見つめている。
「ずっと起きてたの?」
「寝るのもったいない」
穏やかな笑顔に胸が温かい
気持ちでいっぱいになった。
一気に顔が火照る。
赤く染まっている顔を
見られたくなくて
顔を逸らした。
「今、何時かしら?」
背けようとした身体を無理やり
引き寄せられた。
玲の胸と自分の背中が
密着する。
肌の感触に治まっていた鼓動が
また早くなる。
玲が唇を首筋に押し当てた。
「…っ」
身体が再び熱を帯びてくる。
玲の動きに心も身体も
昂ぶらされる。



