ニヤニヤとした笑いを浮かべて
玲は棗を見る。
「なんか飲む?」
相変わらず自分の肩に
置かれたままの手を棗は
遠慮がちにのける。
気安く触らないで、と小さく
呟いた。
なにを今さらと思ったが玲は
適当に返事をして台所へ
向かった。
「ねぇ、玲とはどういう関係?」
邪魔者が消えると絢はすぐに
棗に絡んできた。
玲と同じ紅茶色の瞳が無邪気に
自分を見つめる。
大きめのトレーナーを
着ただけの絢は丸見えの足を
ベッドに投げ出して
寝転がっていてやはり目の
やり場に困る。
「ただのクラスメイトです。
あなたは彼のお姉さん?」
小さいテーブルの前に棗は
正座して座った。
棗の言葉に絢は、
「そういえばまだちゃんと
名乗ってなかったわね」
と言った。
絢はベッドから降りてきて
棗の横に座った。
シャンプーの香りがふんわりと
漂う。
「玲が女の子連れてくるなんて
初めてだから興奮しちゃって~。
あたし佐伯絢よ、あの子ってば
末っ子だからわがままでしょ?」
「はぁ。…佐伯?」
絢の雰囲気に圧倒されながらも
棗は名字が違うことを
疑問に思った。
玲は棗を見る。
「なんか飲む?」
相変わらず自分の肩に
置かれたままの手を棗は
遠慮がちにのける。
気安く触らないで、と小さく
呟いた。
なにを今さらと思ったが玲は
適当に返事をして台所へ
向かった。
「ねぇ、玲とはどういう関係?」
邪魔者が消えると絢はすぐに
棗に絡んできた。
玲と同じ紅茶色の瞳が無邪気に
自分を見つめる。
大きめのトレーナーを
着ただけの絢は丸見えの足を
ベッドに投げ出して
寝転がっていてやはり目の
やり場に困る。
「ただのクラスメイトです。
あなたは彼のお姉さん?」
小さいテーブルの前に棗は
正座して座った。
棗の言葉に絢は、
「そういえばまだちゃんと
名乗ってなかったわね」
と言った。
絢はベッドから降りてきて
棗の横に座った。
シャンプーの香りがふんわりと
漂う。
「玲が女の子連れてくるなんて
初めてだから興奮しちゃって~。
あたし佐伯絢よ、あの子ってば
末っ子だからわがままでしょ?」
「はぁ。…佐伯?」
絢の雰囲気に圧倒されながらも
棗は名字が違うことを
疑問に思った。



