ガラッ


「五十嵐君、居るの~?」


ここは、さっき指定された放課後の図書室。


普通、放課後の図書室には誰も居ないはずだから、少し大きめの声で五十嵐君を呼んだ。


ゆっくり奥に行くと、五十嵐君は腕組みをして椅子に座っていた。


見た目、寝てるようにも見える。


えっ、これって、どうすればいいの?


お、起こしていいのかな…?


でも、起こさないと、勉強出来ないしな…。


…えぇいっ!!


ムリヤリでも起こす!!


「い、五十嵐君?」

「…やっと来たか。遅いぞ。待ちくたびれた。時間は無いんだ。始めるぞ」


五十嵐君は起きてた。(←当たり前?)


ちょっと、びっくりした。


「えっ、ちょっ…」

「早く座れ。立ったままじゃ、勉強出来ないだろ?」

「あっ、そっか」


私は、机を挟んだ側の椅子に座った。


ってか、五十嵐君からの命令、素直に受けちゃってるし。


「プリント持ってきたよな?出せ」

「う、うん」


私は、プリントをカバンから出した。


…って、だぁぁ~!!


私、普通に命令を聞いて、普通に実行しちゃってるんですけどっ!!(←ただのバカ)