「愛武くんってもうレポート書いた?」



「うん、書いて出した

小林さんはまだなの?」



「そう、まだ書いてないのー!」



「うわぁ〜頑張って」



大学の廊下を小林さんと並んで何気ない話をして歩いていると




「愛武ぅー!!!!!」




前から花柄のワンピースを靡かせながら

両手を広げて満面の笑みで走ってくる千嘉の姿が見えた




「うっ!」



俺の腹に抱き着いて



「久しぶりぃ!

会いたかったー♪」



“エヘヘ”って笑いながら嬉しそうに俺を見上げてくるけど



「今朝、会ったばっかりじゃん」


今日も昨日も…ていうか毎日一緒に大学に来てる



「千嘉はいつでも愛武の側にいたいの!」



「はいはい」



頭を撫でてあげると


首を傾げてふんわりと笑う


俺はこの笑顔が好き




「あぁ!

抱き着いてる場合じゃなかった!

千嘉、時間ヤバいんだった!

じゃあまたね♪

千穂もバイバイ!」