――…キーン、コーン、カーン、コーン 終了のチャイムが鳴り響き、授業の疲れからさっさと帰りたい人たちの机の音がガタガタと騒がしくなる。 あたしは荷物をまとめて、いきおいよく立ち上がった。 「デートでもいくの?」 ふくみ笑いをするユウちゃんの言葉に、リエちゃんも食いついた。 「なになに、彼氏できたの!?」 女の子は本当こういう話し好きだよね。 あたしもできるなら、二人の話しをゆっくりじっくり聞きたいんだけどね。 「えへへ、ついに彼氏できちゃいました!!」 あたしは堂々と宣言した。