あれから

もうすぐ10年目の冬

胸の奥に眠る 記憶には

『雨』ばかりが 綴られる



出逢いも


喧嘩も


誤解も


別れさえも


いつだって私達は


『雨』だった



ねぇ


この窓を叩く


冷たい『雨』は


もう一度二人を


呼び合わせては


くれないかな



なんて



くちには出来ない


ちいさな 願い