草食系部下と私様上司②

「どうかしたの?」

「どうしましょう………俺…俺…。」


「だから、何が?」

「住む場所……無くなっちゃいました………ホントに……
家なき子に…なっちゃいました……。」

「はあ…?」


「二週間前に、大家さんから、通知が来てて…アパート建て変えるから…立ち退きして欲しいって……すっかり忘れてました……。」


ダメだ…。


何か、泣きそうだ。

「仕事出来ないうえに、住む家までない家なき子…。
最悪人生ね……。」

「どうしましょう…俺…。」


「子供じゃないんだから、自分で考えなさい。」


同情……いや違う。

呆れきった顔で、俺を見て再び眼鏡をして仕事を始める。