売店に向かう途中、窓の外を見た。

ちょうど体育館が見えてタキ達の姿が見える。

手を振っていたようだったけど、無視した。

だって、前に良壱が歩いているから。

誤解されるのは嫌。

疑っている自分の中にそう思う気持ちがある。

「…良壱。」

呼ぶと、肩越しにこっちを見る。

「昨日、どこにいたの?」

「…“群青の星”を探してた。」

「どこで?」

更に問い詰めるあたしを変に思ったのか、足を止める。

「何が言いたい?」

あたしはその質問に答えずに、売店のおにぎりのコーナーに入った。