どんなに夏弥が忙しくても、学校では良壱はあたしと一緒に居てくれた。 だから、絶対に良壱は家を空けたりしても、学校ではずっと傍に居てくれるって思ってる。 「那瑠。」 「何?」 「…一人で大丈夫か?」 そんなのは、甘い夢に過ぎなかったらしい。 あたしは、いつの間にか甘い夢にどっぷりと浸かっていた。 「帰りは知ってる奴の車行かせるから。」 「…何時くらいに帰ってくる?」 …ずっと甘えてはられない。 「夜中ぐらいになる。」 あたしは笑顔で言った。 「行ってらっしゃい。 帰り、待ってる。」