こうなったら、もう良壱のペースに嵌って。

「…馬鹿。」

次に目を覚ました時は、昼過ぎになっていた。

「は?」

「馬鹿。」

「あぁ?」

「馬鹿野郎…なっ。」

顎を掴まれた。

必然的に良壱と目が合う。

「まだ足りないってか?」

何故、こんなにも貴重な良壱の笑顔が真っ黒なオーラに包まれてるのかしら…?

あたしは首を横に振る。

その首筋に唇を当てられ強く吸われた。

良壱は起き上がると床に置いてあったらしい携帯を拾う。

「…やべぇ。」

そう小さく呟いた。