良壱がいる。

…何故?

「お前の兄貴から、電話がきた。『眠り姫が家にいる』って。」

「…あんの馬鹿兄貴。」

まず羽瑠を貶した。

そして、ちゃんと実行する。

「良壱、ごめん。」

寝たままの格好だけど。

全然ごめんなさいの格好ではないけど。

「…俺が悪い。」

それは、聞いた事のない良壱の謝罪の言葉。

「あたしが悪いよ。」

「…そうか。」

「はぁ?」

そうか。じゃねぇだろうよ!!

「良壱だって悪いでしょう!?」

「だから、さっきからそうだって言ってんだろうが。」

…そうですね。