私は机に置いていた鞄を手に取ると 「莉子バイバイ」 莉子へ手を振った。 「明奈じゃーねえ」 莉子は吹奏楽部だから 一緒に帰る事はほとんどない。 「おせぇよ。」 教室の入り口に差し掛かった時には千秋はすでに歩き出していた、 げた箱を抜けて門まで 歩くさい、 新入生のキャーキャーした声が飛び交う。 「あの人でしょ?噂のカッコイイ先輩」 「隣の人彼女かな?美人~」 そんな声がちらほら、