『さくら、何が分からないの?』
さっきから……この姿勢、心臓が持たないんだけれど…。
結局、私の部屋に秀くんと真優くんを残してしまった。
そして私と拓は、拓の部屋に来たんだけれど……。
『分かんない……』
『ん?』
拓の部屋の大きなソファ。
二つのソファの間にあるテーブルで勉強することに。
私は、テーブルの下に敷いてある絨毯(じゅうたん)の上に座っている。
それは良いんだけど……。
『分かんないって、何が?』
『分からないところが、分からないのよ』
軽く緊張気味の私。
それもそのはず。
だって……私の後ろには、拓が居るんだもの。
さっき、「絨毯の上に座っている」って言ったけれど、正確には“絨毯に座る拓の上に座っている”。

