『お花を無理矢理に切っては可哀想よ。自然に枯れるまでに、まだ命があるのに』 駄目。 人が、勝手に命を奪っては。 野花や草は良いと思う。 また、自然と芽生える命。 これは不公平な考え? 『綺麗だ』 そう言って私を見つめる。 髪を静かに撫でる。 その髪が、熱を帯びる。 『その考えが、綺麗だ。どこまでも汚れなき白。谷間の姫百合』 優しい瞳に、呑み込まれる。 簡単に。 私はそんなに綺麗じゃない。 汚れなき、白。 そんな色ではないもの。 どこまでも貪欲で、どこまでも拓を求める。 その、儚色を。