………木。 確かに、木。 私は、野に咲くような花かと思っていたから。 木なのね、と驚く。 そんな私を見て、秀くんはニヤリと笑う。 『お前、花水木は野花だと思ってただろう?』 『な、なんで……!!!!』 や、やっぱり顔に? 出やすい体質?いや、体質なんてあるの? 『図星?』 かあっと赤くなる。 それに抗うように、言葉を強く放つ。 『わ、悪かったわね!!!!名前しか聞いたことないもの!!仕方ないでしょ』 秀くんは楽しげに笑う。 予想通り、みたいな様子で。