朝、カーテンの隙間からさす日光で目覚めた。


背伸びをして体の筋肉をほぐす。


ベッドを娘三人に占拠されているので、床で眠った体はあちこちが強張っていた。


シサ・ランス・ミュの三人は互いに抱き合いながら眠っている。


三人とも年頃の可愛い娘なので、いけない想像が膨らむ絵だ。


しかし手を出すのは死への片道切符なので、落ちていた青いタオルケットをかけるだけに留める。


このタオルケット、毛玉だらけであまり清潔ではなかったが、昨日疲れていた三人は気にせず使って眠ったようだ。


疲れた、というのはミュをここまで連れて来るのが、である。


嫌がるミュを無理矢理担いで連れてきたようなもので、ベッドで三人絡みながら眠っているのも大人しくさせるため。


今は三人とも大人しいので結構。


「出掛けて来るね」


起こさないように小さな声で言ってから部屋を出た。


空は雲一つ無い快晴で、ちょっと肌寒い。


まだ朝の早い時間なので人通りは散歩をする老人か、ランナーくらいである。


しばらく散歩をして家へ帰ってきても、三人はまだ眠ったままだった。


起こしても良いが再びワーギャーされるのも面倒臭い。