「涓…どうだ?」

カーテンを軽く開けて、蛍が入ってきた。

「うん、大丈夫。もう点滴も終わるから帰れる。ごめんね、こんな夜中に」

「何いってんだ」

私の髪をくしゃっと掴む。

「もう、無理するなよ」

「うん…」

点滴が終わりそうだからと、蛍が看護師さんを呼びに部屋から出ていった。