-- 現在。車内の、綾と中村 --- 車内で、その頃を思い出し、 中村の声も、弾んできた。 「浴衣姿の君のお母さん、可愛かったよ」 綾も、そう言われて、嬉しそうに微笑む。 「どっちが告白したの?」 「大学の3年生の時。 正月に、高校の同窓会があってね。 その帰り……」 遠くを見つめる、中村。