食事がすんで、
新しく入れなおしたお茶をだして、
「はい、どうぞ」
軽く会釈する、綾
「ところで、私に何か
聞きたいことがあったんじゃない?」
「えっ、ああ、そうなんです」
お腹が一杯になって、元気を取り戻した綾。
「実は、お母さんの知り合いで、
中村という男の人を知りませんか?」
「さあ、中村だけではねえ……。
どんな関係?」
「かなり親しいと思うんですけど。
同じくらいの歳で」
「なら、私が知ってるのは…………、
同級生くらいかなぁ……」
「私たちのクラスには、二人いたのよね。
どっちかしら」
「今、ここに住んでいると思うんです。
あっ、それと、昔
バスケットボールを
していたらしいんですけど」
「ああ、だったら、大っきい方の中村くんね
いるわよ」
「大っきい方?」

