――そうだよな。 まだ、会ったばかりなんだよな。 何、言ってるんだ……俺。 小さい頃に亡くなった……母さんを思い出すと、胸がズキンッと悲鳴を上げた。 ――『これからは、その人とふたりで店を経営していく予定だ』 オヤジにそこまで言わせた人は ……一体どんな女なんだろうか。 オヤジの店で働きたいって言って来た人はたくさんいたんだ。 その度に、断って来たくせに。 次にオヤジが発した言葉に、俺は今まで以上に ―――衝撃を受けた。