ハイテンションな声と共に俺の頭めがけて落ちてきたカバン。




ホント、いっそ死んでれば……



「心の声、表に出てるよ未来くん」

「そのテンションうぜぇよ。何だよ、どうしたんだよ、一体」

「実は、クリスマスに運命の出会」


と、いかにも楽しそうに話す志月の言葉はチャイムに遮られた。


……ザマーミロ。


今度は聞こえないように、心の中で言ってやった。




始業式の間、クリスマスのバイト中に出会った女に運命を感じて付き合い始めた……

だの、なんだの。


散々聞かされて。



やっと志月にも彼女が。

今年のクリスマス
バーの“安全”が約束されて内心俺は別の意味でホッとしていた。