細い手首を優しく捕まえると、 簡単にどけられてしまう。 「嫌、だったんだな?」 その言葉に、静かに頷く。 青白い頬の上に、 透明な筋が描かれた。 この行為が 美桜の了承の上に成り立っているのか、 美桜を見れば、分かりきったことだけど…… どうしても、美桜の口から真実を聞きたかった。 それは――… まだ俺が“ガキ”だから……。 完全に拭いきれないと分かっていながら、 そのひとつひとつに 出来るだけ 優しい キス を―――…