なんだか恥ずかしくなって、あたしも視線を泳がせ、下を向いた。 すると、今度は王子が口を開いた。 「いいじゃん。忘れろよ。」 「は…?!」 びっくりして顔を上げると、王子の顔はまだ真っ赤で下を向いたまま。 そして、ギュッと手首をまた握られる。 「だから…俺にしとけよ。」 _