今のっ…!!
今のは、私だけにっ…!!!



「見たっ!?ウインクしてくれたよ~!!」



は、い…??


すぐさま、声がした方を向いた。



「なによ?」


すると、バリバリのギャルで有名な、通称ケバ子に睨まれた。


ゆっくり、前に向き直した私。


勘違いするなよっ!
今のは…、私にしたんだっ!

絶対…絶対、そうだもんっ!!!


心の中で、自分に言い聞かせた。



「じゃあ、黒木解いてみろ。」



黒木っ!?


前を見ると、咲貴君が黒板の前に立っていた。



すらすらっと、チョークで書いていく咲貴君。

私は、この問題すら読めないのにっ…!!