「………まただ。」
あたしは呟いた。
…今度は、違う女の子。
女の子が咲貴君の腕に絡みついては、咲貴君が嫌がっていた。
「…あいつ、やめといた方がいいんじゃない?」
ひかるが睨みつけながら言う。
「絶対、あいつ今の状況見るからに女遊び激しいでしょ。」
女の子を拒んで拒んで、挙げ句の果てには、手で猫のように追い払う始末。
女の子は、仕方なく悲しんで帰って行った。
「……可哀想。」
思わず口から出た言葉。
「雨芽には、あんな風になってほしくないよ。今すぐやめといた方がいい。」
ひかるが心配そうに言った。
「けど、ひかるちゃん…。」
「絶対、やめなさい。」