「いや…、あんた振られたからね?」







授業中。

私が咲貴君を見つめていると、ひかるが言った。






「…振られてないもん。」

私は、膨れっ面で首を振る。





「聞いたか?無理、だからなっ。
こんなあっさり振られた奴初めて見たし。」

啓が馬鹿にする。





「………………。」





「無視かよっ!」


啓が後ろから、つついてきた。