ダッシュで走った。 「……見つけたよっ!!」 ――ガバッ!! 「はっ!!?」 勢いあまって後ろから抱きついてしまった私に咲貴君は軽蔑の目を向ける。 「出た。」 私を見て、そんな事を言った。 「出たって……。」 幽霊じゃあるまいし…。 「…朝から、元気だな。」 そう言いながら、私の腕を引き離す。