次の休み時間。


咲貴君が、啓と教室を出る所を見かけた。



「……咲貴君っ!!」



私が呼ぶと、咲貴君が振り向く。



「…あ。どーした?」



フッと笑って首を傾げる。



「……メアド…、もう一回…、」


「…ダメ。」



「……えーっ!!なんでっ!!」


「ちゃんと覚えてないのが悪い。」



「だってっ!!ちゃんと書いたけどっ…!!」


「けど…?」


「咲貴君が触ったからぁ…!!」


私が半泣きで訴えた。