意地悪王子とお姫様



超キレてるょー…。


あたしは、キレてる咲貴君にビクビクしながら申し訳ない顔をした。



「なんだよっ!束縛激しいなぁー」


要君は、膨れっ面で言う。


「お前こそ、元カレだったら立場ぐらいわきまえたら?」


そう言って、席を立った。


「…咲貴君っ」


教室から出て行く咲貴君をあたしも追いかけた。



「……待ってよー…」


スタスタ歩いて行く咲貴君。


「着いてくんなよ…」


呆れた顔であたしを見る。


「嫌だ…着いて行くー…」


「来るな」


「来るっ…」


「うざい」


なんで、そんなに冷たいのー…。


立ち止まってしまった、あたし。


涙でてくる…。