頭が混乱してきた。



「どーしたんだよ、次は?」


啓が明らかにキレた口調で言う。


「……教科書が…な、い」


「…は?」



もう、無理だ。泣きそう。



―――ガタっ



席を立ったと同時に足がふらつく。


咲貴君が起きてあたしに気づいた。




「雨芽っ…!」




―――バタンっ




そのまま、倒れて意識がとんでしまった。