――――――――――………



「ねぇ、ちょっとぐらい離れたら?」


ひかるが不機嫌な顔をして言った。


「無理」


咲貴君は、笑いもしないで即却下する。



「あんたのせいで、私と雨芽の時間が減るじゃんっ!!」


「そのおかげで俺と雨芽の時間が増えるじゃん」


そう言って、あたしに笑いかける咲貴君。

あたしも笑ってかえした。



昼食時間。


咲貴君は、もちろんあたしと食べるつもりで巧君に断ったらしく…。


けど、あたしはひかるに断ることができなかったのだ。



席が4つあって、あたしとひかるは向かいあっている。


そして、あたしの隣はもちろん咲貴君で…。



「じゃあ、聞くけど。啓は、なに?」


咲貴君が言った。



そう、なぜかひかるの隣にはウザ絡み野郎がいるのだ。